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日本大学法学部 臼井ゼミナール

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[U-12 PRIDE] OBOGインタビュー 10期うむ班編

2019年09月17日

かつても行われていましたが、今年度はHPでOBOGの方々にインタビューした内容を連載していきます!
臼井ゼミナールで得られる経験が、就活や社会人生活にどのように生きてくるのか?といったことが伝わるコンテンツになっています!第一回は、10期うむ班から天野さん、斎藤さん、佐藤さん、林さんにインタビューさせていただくことができました!


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(写真向かって左から)天野元希さん、斎藤康平さん、佐藤大揮さん、林清さん(以下敬称略)
インタビュアー:松見佳美・波多野裕太・稲垣克


「学生と社会人の違い」
Q 先輩方は、今年の四月から会社で勤めていますが、社会人としての感じたことを教えていただけますか?


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(写真一番左側)
天野元希:日本大学法学部政治経済学科 10期臼井ゼミナール。
現在は金融業界に勤めている。


天野:私は今、営業店でお客さんと関わることが多くて、敬語表現が大事だと感じています。
例えば、電話対応の時に、「天野です」ではなく、「天野でございます」を使うなど、尊敬語と謙譲語の使い方には結構苦労しています。あとは、番号札をお預かりするとき、今までのバイト感覚で、「(番号札をお預かりします」と言っていたのですが、会社のものだから「頂戴致します」と指摘されました。
相手から「できているのが当たり前だ」って思っているけど、学生時代でそのようなこと勉強してなくて。金融業界は厳しいですね。敬語の表現方法はできているかできないで信頼とかが結構違ってきますし、お客さんからしたら「この人にお金を扱わせたくない」し、やりとりもしたくないので、先輩方を見て勉強していますね。


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(写真の右側から2番目)
佐藤大揮:日本大学法学部経営法学科 10期臼井ゼミナール
現在はコンサル業界のスタートアップベンチャー企業に勤めている。


佐藤:その通り。学生と社会人の違いは何かと言いますと、世間から「プロとして見られるかどうかの違い」だと思う。
さっきの天野の言葉遣いとか、できているのが当たり前っていうのが、お客さんからすると、プロとしてできているのが当たり前の高い水準でいなきゃいけない。でも新卒の状態だと、何年も一緒にいるような人と同じレベルで見られるのがしんどいっていう部分がある。
天野の立場からだと、もちろんきつい部分もあるんだけど、俺の場合でいくと、コンサルって「自分が商品」だから、自分をお客さんのところに売られるわけだから、自分の存在価値として、お客さんが「佐藤さんお願いします」を言ってくれたり。別に「あなたがいなくてもよくないですか?」って言われた瞬間に気がれて当然だね。だから、プロとしてしっかり信頼に足る実力がないとそもそもコンサルにお金を払わないし、日々そのプレッシャーと戦ってるね。
この前も入って一週間くらいで、お客さんにあまり気にせずに「佐藤さんって何をされている方ですか」って聞かれました。その時はちょこちょこ上司の仕事をもらったり、案件の話をキャッチアップしてたり、何も価値を発揮できていなかったタイミングでそういうことを聞かれて、しんどいとなった部分だなと。

Q どのような企業を対象にコンサルをされているのですか?
佐藤:今は製造業を対象としてやっている。うちの会社は任せてもらえる範囲も大きい。自分はそこで(力を)発揮できなかった時に「いらないよねー」って切られる可能性があるというプレッシャーがあるし、もちろん仕事を振られてもまず最初はできないし、上司の考えがよくわからないし、そこですれ違ったこともあるね。
チームの中でもコミュニケーションでどう取っていくかがわからなくて。一緒に何かを作って持ってこようとなった時に、「あれ?この人の能力意外と低くない?」とか、思ったことと違うとか、コミュニケーションがずれているとか。それは職場でも多くて、今のゼミでやっていることは、ビジネスに似ている。違うのは金に絡むか絡まないかということ。(社会人生活の)いいデモなんじゃないかと思う。

Q 自分は商品として、どうやって新規顧客の信頼を得ていますか。
佐藤:もともと一緒にいる、二年間続いているお客さんと関わっているので、もともと信頼関係は築いてくれていた。そこで、「自分は新しく与えられている仕事をちゃんとやっていますよ」ってちゃんと成果をみせることが、自分にとっての信用の作り方。もし、新規顧客と関係性を作るのであれば、お客さんのところに提案書を持っていくとき、コンペになることが多い。アクセンチュアとかPWCとか大手がいるなかで、小さい無名なところがどう勝っていくか。綿密に練られた提案書じゃないと通らないし、そこで一番見ているのは「人」だよね。「その人のほうが信用できそう」「その人に任せていい」という感じにならないとそもそも仕事が勝ち取れない。最初の「見た目」「発言」「準備」が大事だね。やって成果を出しているところをみせる。

 

「相手を理解し説得する環境」
Q グループ研究で大変なことや学んだことを教えてください。(グループ研究で、どのような困難があって、どのように乗り越えたのか。)


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斎藤康平:日本大学法学部 10期臼井ゼミナール
現在は人材業界に勤めている。


斎藤:うちの班だったら、男の子4人、女の子1人で、男女バランスもおかしいし、個性の強い人も多いし、紆余曲折があった班だった。グループ研究を通して良かったところは、正直に意見を言ってそれを真正面からぶつけ合って、そこで満足するとか納得するまで話し合うことができたのはよかった。そこで自分が得たのは、相手に対して説得するまでにどう伝えたらいいのか、その背景にある考え方の部分が大事って思ってた。うちの班は喧嘩することが多々あった(笑)、研究をよくしたいという同じ目標があって、ただやり方が違う、それをどうするのか、伝えることが大事。
仕事をする上で商談やプレゼン、社内会議などさまざまな場面において「相手を説得すること」は社会人としてとても重要なスキル。このスキルを培える環境は魅力的だと思う。


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林清:日本大学法学部政治経済学科 10期臼井ゼミナール
中国人留学生
現在は、製造業で勤めている。


「共通認識を生み出すまでの過程の大切さ」
林:最初は研究テーマに対して、チームのメンバーは共通認識ができていなかった。これはメンバー各々の知識面や経験が異なるからである。しかし、ウム班はグループ研究において、何度も時間をかけて全員が理解ができるまで議論を積み重ねた。
IB優勝に向けてグループの研究テーマに対して、意見や考え方は十人十色。それぞれ意見一つ一つに真剣な思いがある中でグループとして一つのものを作り上げることはとても大変。だからこそ、相手を説得するために、相手の言い分を理解し納得できる部分をお互い見つけあって議論を行えたことはとても自分の社会人スキルとして通じている。

 

「ゼミを通して人間関係を学ぶ」
Q 言い合いする環境について。グループ研究が始まるとき、会ってから2ヶ月という人とグループになって、実際意見や本音を言えない人たちが出てくると思うので、そんな中でうむ班は言いたいことを初期の段階で言えたりするという環境づくりができていましたか。

林:うむ班は最初から研究を中心とするよりも、人間関係を中心に飲み会から始まったので、研究でも全員自分の意見を話せる環境ができた。
斎藤:一番集まって、チームとして話し合いしていたのがうむ班だと思うのね。他の班はゼミの研究のために動いていたと思う。うちらはその時間は「お互い何を考えているのか」「どんな視点を持っているのか」、方向は何であれ、やっていたことは自分たちの考えを伝えること。「この人はこのバックグラウンドがあるからこういう思考をしているんだなー」ということを伝えるので、研究のスピート感があると思う。うむ班はグループ研究が始まってから3カ月くらいをかけて「伝える環境」を構築しそこからスピートを出して進めている。
あとは、「みんながリーダー」であろう、「みんなが一緒に考える」になっているので、それこそ話し合いして、まっすぐ進めようというエンジンができたのが一番良かった。

天野: 普通に友達などと軋轢があれば関わらなくなったりしていくが、研究メンバーの場合そのような事は出来ない。会社でも同じように馬が合わない人と仕事をしないといけない可能性がある中でどうその人と関わるのか。ゼミ活動に対して真摯に取り組む臼井ゼミだからこそ培える普段の生活とは異なった人間関係のスキルを培えると思う。

「論理的思考力と批判的目線」
Q 臼井ゼミで学んだことはどのように社会で活かせているのですか?
林:私も会社入ってまだ2カ月なんだけど、感じたことは臼井ゼミが素晴らしいって思った。まず「論理的思考力」が社会でものすごく大事で、社会に出たら自分の発言は自分の立場だけではなく、会社のことも代表しているので、根拠をもって話すことが大事だね。
そしてもう一つは「批判的目線」を持つこと。臼井先生もよく「それ本当なの?」っていつも言っている。例えば、会社が最近マーケティング研修を行って、「お客様は実際何に困っているのか」を考えてwin-win関係を作ることは、実際に大事なのは「お客様は何を考えているのか」「他の会社とどのように差別化していくのか」「会社として何を提供できるのか」、そういう分析が大事になってくる。データに基づいて自ら考えることは、会社に入って磨き始めることではなく、学生の時代から臼井ゼミでこの能力を磨き身につけられる。
これはマーケティングに限らず、社会でも活用できる。「上司が言ってることは本当に正しいのか」「先輩、社員が分析しているデータは正しいのか」を見極めることが勉強できて、社会でも必要になる。あと重要なのは「伝える能力」。これは社会に出てすごく大事なのね。いかに素晴らしい発想があったとしても、それを人が納得するように伝えないといけない。先生がよく言っているように、「小学生でも分かるように説明する」「つまり、何を言いたいのか」。
みなさんは今三年生で、二年間のプロゼミを通し、ディスカションを積み重ねることで、学生時期から論理的に伝える能力を身につけられる。

佐藤:その通りだと思う。仕事を始め、先輩と自分の距離を測った時に、「2年の差ってめちゃくちゃ大きいんだー」って絶対感じるー!やっぱり年月って馬鹿にできないんだよね。2年をひっくり返すこともできるけど、先に進んでいる人たちもさらに進もうとしているわけだから。3倍、4倍の速さで進めないといけない。
なので、3年生から勉強できているっていうのは、新卒に2年のアドバンテージがある。それが、うちのゼミを出て活躍している人が多い理由だと考えている。
よく先生に「ほんと?」って言われるのが、その人を信用していないのではなく、「他に研究余地があるのではないか」という意味なので、プロの目からするとまだ検討する余地がある。「そこに納得しない人はまだいるよ」という合図。

佐藤:完全な理系頭の人と、コミュニケーションが得意の文系タイプの人の考え方って、めっちゃくちゃ違うなーって感じた。例えば、先輩に自分の意見を話す時に、理系の人たちはまず「何でそう思ったの?」とか、それに対して一方通行で質問をしてくる。意見を言っても、相手からしたら「で?」「私に何をして欲しい?」。一方、文系の人に話す時、それを汲み取って理解する、やり取りをすることができるっていう違いがあるのね。コンサルの業界でこのような傾向があるかもしれないが、前者の人が多い。つまり、論理的に突き詰めていくと終着するところは同じ地点になる。論理が飛躍していると伝わらない。今はこのようなコミュニケーションで苦労しているが、面白いと思うよー。これは職場においても出てくるし、ゼミ活動でもあると思う。

斎藤:コミュニケーションって4つのタイプがあるのね。
「コントローラー」:リーダーシップと自己主張が強く、「結果」「成果」「結論」にこだわる。
「プロモーター」:感情表出が高く、自己主張も強い人。「新しいこと」とか「楽しいこと」、「他の人は誰もやっていないようなこと」を好みます。他人と違うこと、変わっていること、独自性を大切にする人。
「アナライザー」:人の「和」を大切にし、その場の雰囲気に合わせる発言であることが多い。
「サポーター」:計画や分析、事実やデータをすごく大切にする考え方を持っており、自分で計画を立てたことは必ず実行し、成果を得るということができる人。逆に新しいアイデアを出すのは苦手で、目に見えることを大切にする。
今までの友達作りは自分が好きな人を選んで付き合ってきたが、会社において上司は決まっている、取引先が決まっている、自分はその人に対してコミュニケーションを変えていかなきゃいけない。もしくはゴールに行くまでどう対応していくかも考えながら行動していく。
「論理的思考力」は強い「武器」であれば、「伝え方」は武器の切り方である。いくらいい武器を持っても、切り方が分からないと切れないのね。うちのゼミは両方磨くことができるのは魅力だね。
突き詰めて考え、ディスカションをし、大会でやるのがいいバランスだし、自分のやり方をうまくやれるのがいいところだね。
Q 就活について。3年生の時から何か就活を意識してやっていたことは何かありますか?

天野:12月から就活の準備を始めた。次の年の3月から就活が解禁されるから、それまでにSPIだったり、自己分析をした。業界については、臼井ゼミで研究だったり、企業インタビューとかで知れてるから、業界については勉強せずに、どういう業界につきたいのかを考えた。4月にESを書いて、5月はリフレッシュして、6月に面接を開始した。
もともとお金が好きで、お金の勉強をする機会ってなかなかないなって思って、金融業界に絞ろうと思った。あと、金融業界ってやばいって言われてて、やばいんだったら成長機会じゃね?って思って金融業界にした。

佐藤:おれら2人(佐藤、斎藤)は長期インターンをやってた。俺は2年生からやってた。日本で一番インターン生が多い会社でwebマーケティングのインターンをやってた。あとインターンの後輩の指導もしてた。就活というよりは、きっと仕事をしたらそういうことするだろうなってことをそこのインターン先でイメージをつけることができた。学校で習うようなマーケティングだったり組織論っていうのは、あれが現場ではどう生かされるのかっていうのをアウトプットして、こういうことなんだ、っていうのを仮説検証してた。

林:就活をするにあたって、「将来自分は何が欲しいか」、そこから始めた方がいいと思う。「お金がいっぱいほしい」だとか「スキルを磨きたい」ということを整理したうえで就活するべき。僕は起業しようか就活しようかですごい迷ってて、臼井先生に相談した時、「自分にまず足りないものは何か」といわれて、僕(りん)は熱い心はあるけど、論理性とノウハウが足りない、つまりは現実的な考え方だとか社会でのコミュニケーション能力だったりというスキルが足りていない。そのような状態で起業しても失敗するリスクは高いから、大手企業に入って、ノウハウを勉強してから起業することにきめた。起業するのはいつでもできるけど新卒の枠で会社に入るチャンスは一回しかなくて、新卒のいいところは、会社に入って、新人研修とかで物事を学びながらお金をもらえるっていうところ。そういうところに入ってノウハウだとか自分が足りないところをたくさん勉強して、そこで起業するか、その会社を続けるかを考えてもいいかなと思って就職という道を選択した。

斎藤:俺は長期インターンをやってて、法人営業とかいろいろやってた。就活で何が役立ったかっていうと、上長との面談かな。それでやってたのは、自分がどうしていきたいのか、そのために今自分は何をやらなければいけないのか。例えば職務内容だったりだとか、あとはその考えを使ってゼミで何をしなきゃいけないのかとか、生活の中で何をしなきゃいけないのか、というのを考えて行動してた。だから、自分がどうなりたいのかを考えてたかな。それを壁打ちする場を自分でつかんでいってたかな。あとは、OBOG訪問アプリみたいなのを使ってもいいかも。3年の9月くらいから30~40人くらいに、こういうことがやりたいんですけど、その会社ではどういうことができますか?みたいなことを話してた。そういうのを通じて、自分の考えを整理してた。

最後に、将来社会に羽ばたく大学生にアドバイスをお願いします。

林:就活するうえで、自分がどれだけ優れているかをアピールしないといけない。すなわち他の人とどうやって差別化を図っていくのかが大事だと思った。私は臼井ゼミで学んだ「論理的思考力」、「批判的目線」、「伝え方」の3つのスキルをアピールした。なので臼井ゼミに入って研究し、経験したことは社会でも活用できることを意識しながら自信を持って勉強してください。

天野:僕は環境っていうのが大事だと思う。例えば、学校行きたくなければいかなくていいし、それで留年するのも自分の責任だと思ってます。僕もあんまり人のこと言えなくて、今までバイトとかやってきたけど、どれも手つかずで、逃げて、大学に関しては普通に授業に出て、普通に単位をもらってきた生活でした。何も苦とかストレスとかはなかったんだけど、大学生活このままで終えることに危機感を感じ、臼井ゼミに入りました。臼井ゼミに入っていろいろやっていくなかで大変なことだったり、問題が起こってくるわけじゃん?そこで大事なのは、それにどう向き合うか、問題から逃げ出さずに真摯にその問題に立ち向かっていくことがこれから大事になってくるのかなあって思ってる。

佐藤:俺は「自分の人生を生きる」ことが重要だと思う。なんでかっていうと、俺はもともと、周りからの見られ方とかによった行動とか歩み方をしてきたんだけど、実際やっててその当時はよかったけど、これから仕事をして、自分で自分の価値を高めていきながら、自分のやりたいことを実現していくってなったときに、そのやり方だと通用しないなって気づく時が来たんだよね。それはたぶん、みんな感じる瞬間はあると思うんだよね。俺はその時、「他人の人生を生きちゃった」って思ったかな。例えば、「親が喜ぶから」だとか、「友達からいい会社に行ったって思われたいから」とか。でも、それって一瞬限りだから、そこは周りの言葉に振り回されちゃいけなくて、自分の人生を生きなきゃいけないのかなって思った。

斎藤:俺はやるべき時にやりたいことをやるべきだし、それをやりたいって思ったら、それを全力でやるべきだと思うな。過ぎ去った時間は戻って来ないから、今何をしたいのか、それが決まったのならば、全力でやるべき。抜いたらだめだと思う。抜いて過ごしたらボケーって過ぎ去ってくからね。